一人を思い浮かべた投稿が繋がり有資格者2名の採用を実現

2024年に9ヶ月間、X(旧Twitter)でのSNS採用支援を受けていただきました株式会社くれよんの稲田 弘樹 社長にお話を伺いました。

株式会社くれよんは、建物における電気工事の全てを手がける会社です。認知度の低い電気工事士という仕事の認知を広げ、憧れられる職業にしていくことに情熱を注がれています。

▶︎株式会社くれよん https://crayon-s.net/
▶︎Xアカウント 稲田社長@なにわの電気屋 https://x.com/InadaHiroki_904

投稿者:幸

業界のことを知ってもらいたくて始めたX(Twitter)

幸──
SNS採用のご支援をさせていただきましたが、X自体の運用歴は3~4年くらいですか?

稲田社長──
そうですね。2021年から始め、今で3年半くらいになりました。

幸──
Xを始められて3年半、どういう形でXを運用してこられて、どんな経過を辿ってこられたのかという所を中心にお聞かせいただけたらと思います。ではまず初めに、Xを始めたきっかけを教えてください。

稲田社長──
始めたきっかけとしては、元々はブランディング。電気設備士のこの業界というのがあまりにも認知が無さすぎる。知らない人が多い。この仕事自体。だからそれを知ってもらうきっかけになればと思ってXを始めたというのが、一番最初の出会いです。

幸──
Xを始めてみて、最初の1年間ってどんな感じだったのかをお聞かせください。

稲田社長──
最初はやり方も分からないまま始めたんですが、とにかくポストは四六時中していた。合ってるのかどうか分からないままにずっとやっていた。頭の言語化をずっとやり続けていて。その中で人見知りと絡むというのは絡みやすいなというのを自分なりに見つけて、それで人と会うようなきっかけを作りながらやっていくと、リプもしやすくなったりとか、徐々に徐々にコミュニティができてきたなっていうのが、1年目の時によくやってたやり方ですね。

幸──
何が正解か分からない中でもがいていた?

稲田社長──
そうですね(笑)とにかく数はよく打ってた方だと思う。できるだけ140文字書くように努力して。文章力、昔のやつとかを見返すと、あっこんなん書いててんなって思うような内容も結構あって。自分の歴史みたいな感じで見返すと、悩んでたなとかいうのも思い出せたりもする。

幸──
それをやりながら交流、コミュニケーションに重きを置いていたみたいな感じでしょうか。

稲田社長──
そうですね。元々リアルの方が好きだったのでSNSなんてそんな…と思ってた方だったんですけど。会えるんじゃないかと思って、それで実際に色んな人と会って。飲み会をしたり、BBQをしたり、色んなことをして、色んな仲間が出来て、ちょっとずつ認知が広まってくれてっていうのが最初のやり方でした。

Xからリアルへと広がる交流

幸──
2年目あたりのお話もお聞きできればと思うのですが、色んな人と会うようになって飲み会もされるようになって。どんな感じで2年目は運用をされていたのでしょうか?

稲田社長──
2年目はですね、コミュニティもちょっとずつは広がってきて。電気工事士を知ってもらうために9月4日に「くれよんの日」という自社イベントを立ち上げました。Xからの繋がりで40人ほど参加していただくことができました。

幸──
僕自身もX経由で色んな人とお会いしてきたのですが、Xを始める前の印象はなんか怖いなという印象がありました。知らない人と繋がってコミュニケーションをとることもそうですが、会うなんて考えられなかったです。そのあたりはいかがでしょうか?

稲田社長──
僕も最初はどんな人が来るんだろうと、アイコンの感じと違うみたいなことがあるという話も聞いていましたし。それでもロボットが運用しているわけではないので、誰かはいるだろうと。人と会えて繋がれたら、それはいいかなと思って。今では交流が財産になっているかなと思っていますね。

幸──
それでは3年目あたりのお話をお聞かせください。どんな感じで進んで行かれたのでしょうか。

稲田社長──
3年目は今思うと、一番伸びなかった年かなと。フォロワーが伸びなくて1年間で300人くらいの増加にとどまっていた。でも何が悪いかも分からず、続けてはいたけど今までと全然違うなあと思っていた。交流していた人との関係は深まってはいたけど、Xで採用とかしていけたらと思っていて、もがいていた1年でした。

幸──
頭打ちになってきたということでしょうか。

稲田社長──
そうですね。どうやったらいいんだろうというのが結構あった年でした。

Xコンサルを受けてから専門職2名の採用へ

幸──
そこから、2024年。Xを始められて4年目はどうでしたか?

稲田社長──
4年目からはOmoitsukiさんにお願いさせてもらいました。ここからどうすればいいか、自分の中で再認識というか、もう一度リセットして頑張ろうと思った年です。その中で色々と、電気工事なので、電気工事らしさが見てもらう人に分かるような運用を教えてもらった。そういうおかげもあり2名の電気設備工事士を採用することができました。内容がどうこうというよりかは日頃から投稿を追いかけてくれている、「ずっと見てました」とかの声が多かった。

あぁ、この投稿だからどうのというわけではないんだなと。毎日毎日の積み重ねだったり、定期的に僕がやり続けてることが実った瞬間と、電気工事らしさというのをちゃんと届けられた瞬間かなと。そこに共感してくれたりとかいう部分が大きかった。

頑張ってるので「見てます」と言われると嬉しい(笑)。そこで面接でも意気投合して、それだけ見てくれて来るので、そもそも“うちの会社で働きたい”という人が増えてくれるというのは採用の質の向上にも繋がる。求人で応募出したから来るというわけではないので、色々と見てくれた上で雇えるのは強み。こういうのがSNSでもできるんだなと、自分で身をもって体験したので、そこは凄くありがたいです。

この人に届け!!が届いた瞬間

幸──
今回電気設備工事士の方を2名採用できたと。なかなか集めにくい職種の方を採用することができた。なぜ今回、それが実現できたのか、お聞かせください。

稲田社長──
採用支援を受ける前は自分本位な発信とか、自分が思ってることを書いてたりとかが多かった。頭の整理に使ってた。Omoitsukiさんで話を聞いた中で大きく変わったのは“誰に届けるのか”相手の顔を思い浮かべて書くというのを意識するようになった。こんな人がいるとして、その人に届けばいいなみたいな書き方をしたりとか。それが想いがより詰まったような内容になったんじゃないかなと。熱い投稿もそうなんですが、ちゃんと人のことを想像しながら、この人に届け!みたいな感じで一つ一つを作ったりした。

その辺の部分が大きく変わったかなと思います。

幸──
思ったことを言う、記憶の整理に使うという所から、「この人に届け!!」という風に変わったんですね。

稲田社長──
そうですね。「思ってるの、伝われ!!」みたいな感じで。文章の上手い下手あるかもしれないけど、とりあえず届け!みたいな(笑)。こんな風に思ってるんだ俺!みたいな(笑)。それがちゃんと届いてくれた人が2人こうして現れてくれたのがもう。これが採用に繋がるんだなと言うのを実感しました。ほんまに届いた!!みたいな嬉しい瞬間でした。

幸──
想いに共感してもらって、それが採用になってという形ですね。

稲田社長──
そうですね。1つ1つ伝えること。それによって自分も熱が入るので、人と会う時にも日頃文章で書いてるようなのが言葉に出やすくなったりとかして、いい意味で相乗効果になって、採用にも繋がっていったりとか、共感してくれる人が増えたりとかいう風に繋がってきたかなと思ってます。

想いの発信がもたらした効果とこれから

幸──
X採用について伺って来ましたが、採用以外に何かあれば教えていただけますか?

稲田社長──
Xをやる理由には採用だけでなく集客もあると思うんですけど、実際に集客目的でやっていたわけではないものの問い合わせもいただきました。工事の問い合わせで言うと大きな会社の内装工事の方から、「協力業社になってもらえませんか」というオファーがDMで届いたりとか。ちゃんと下請け契約を巻くようなきっちりした会社さん。大手の電機メーカーの子会社からも「こんな仕事をやっているのですが、御社で下請けになってくれませんか」というようなことも言われ。

幸──
採用以外にも色んなお土産みたいなことが?

稲田社長──
そうですね。ありますね。すごいそれは、かなり自分の中では。さっきも「一人に届け!!」と思って発信していたんですけど、違う人もキャッチしてくれて。実際にこういう人にお仕事を渡していきたいなとか、若い人間も多いのでこれからの会社という風に認識してもらえて、一緒にやりましょう!と言ってくださる方もいたりとか。そういう部分でまた“届く”というのも凄く嬉しいところですね。

幸──
稲田社長、色々とお話をお聞かせいただきありがとうございました!最後にこれからの抱負や夢を教えてください。

稲田社長──
色々あるんですが、僕たち電気工事という仕事をしている中で、Xを始めたきっかけでもあるんですけど圧倒的にまだ認知が少ない。ここを認知を良くするというよりは、建設業というとブラックなイメージというか、良い印象がない業界かなと思ってる。

そういうイメージを払拭するのは勿論そうなんですが、僕たちのホームページに“生活に光を、職人の心に灯火を”と書いているように、社員として働いている職人が、自分を誇れるような仕事であり、やっていて俺かっこいいだろって思えるような仕事になって欲しいなというのをめちゃくちゃ思ってる。

今でいうと17人社員がいて、来年の春には21人になる予定。また若手も増えてくるので、頑張ってやっていけたらなと思っています。電気工事士というのがもっと憧れられる職業になるというのが、今の僕の夢です。

幸──
稲田社長、ありがとうございました!!

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