株式会社HRハーモニー様の制作事例から見るOmoitsukiのロゴ制作に込めた想い

  • Client: 株式会社HRハーモニー
  • Products: ロゴ
  • Design: 桑野

投稿者:Designer 桑野佑香

プロローグ

この度、株式会社HRハーモニーの仲村様より会社新設にあたり、ロゴの制作を依頼していただきました。

人と人が奏でるハーモニー

株式会社HRハーモニー様のメイン事業は人材支援事業です。人材・人的資本は調和を行う事で初めて力が発揮されます。HRハーモニーは、そのHRの活用を最大限支援し、企業の生産性を最大化させる事を目的とした会社です。

人が人を繋ぎ、そこから生まれるハーモニーが価値を最大化させていく。
HRハーモニーさまのロゴはそんな想いを形にする事で生まれました。

HとHを繋ぐi=人。人が人を繋ぎハーモニーを生み出していく様をビジュアル化しています。柔らかさと安定感を兼ね備えた柔らかくも、しなやかなロゴに仕上がりました。

イメージ0から生み出していく

それではここからはロゴを生み出すまでのプロセスについて解説していきたいと思います。

ロゴ制作においての大まかな進行スケジュールはこのような感じです。

当初、仲村様からお話しをいただいた時、事業のビジョンや内容は決まっていましたが、“見せ方”の面で特にイメージしているものが全く無い状態でのスタートとなりました。

さて困りました。新しい会社なので、参考にする資料もHPありません。仲村社長は見た目の部分へのこだわりも特にありませんでした。どうやって方向性を定めていけば良いでしょう。

ロゴを制作していく中で重要なのは『伝えたい事』と『与えたい印象』と『機能性』になります。その中で『与えたい印象』について具体的なイメージが無かった為、全てのヒアリングを終えてから私の方から『こんな感じでしょうか?』といくつかのアイデアを提案させていただきました。

最初の段階で決まっていた事はこちら

  • 人と人を繋ぎ輝かせる
  • 株式会社HRハーモニーという文言

この段階で”ひとまず”提案させていただいたのはこちらの3点です。

具体的な物を見る事で具体的なイメージが湧く

『イメージが無い』と言うのは『欲しい物がわからない』『何でも良い』という事では無いんですよね。なので具体的な物を見れば『これは違うな』と分かり、『何が違うんだろう?』と考える事で方向性が見えてくるのです。今回も正にそうでした。

まず、ロゴの形態について。実はロゴと言っても幾つかのスタイルがあります。

デザインを見ながら、まずは『シンボルマークもあった方が良い』という事がわかりました。そして表記について。『株式会社』はいらないかもね。『英語表記の方が良いんじゃ無い?』『色は男性にも女性にも寄らない中間色がいいかもな』と。

ふむふむ。なるほど。どんどんと具体的な条件が決まっていきます。とってもいい感じです。

『Hを二つ使ってシンボルにならないかな?』こんなアイデアも生まれてきました。とってもいい流れです。ロゴを作る上で私が一番大切にしている事があります。それは『愛着が湧くデザインである』事です。ロゴはデザイナーが一方的に作るのではなく、一緒に作り上げる。私はそんなイメージを持ってプロジェクトをいつも進めています。

イメージが固まってきた2回目の提案

初回の提案を踏まえて決まった事はこちらです。

  • シンボルとロゴタイプのスタイル
  • 株式会社を無くし英語表記に
  • 中性的な色(オレンジと紫がいいかも)
  • HとHを掛け合わせたシンボル

以上の条件を追加して提案させていただいたのがこちらのデザインです。

ゴールが見えてきたけどココからが勝負の分かれ道

3つのロゴを提案させていただいて、沢山迷っていただきましたが、満場一致で選んでいただいたのがこちらのロゴでした。

これでロゴ制作完了ですね!とは実はなりません。実はここで決まったのは、『デザイン』ではなく『アイデア』なんです。

皆さんは『良いロゴ』ってどんなロゴだと思いますか?

私は先述した様に『愛着が湧くものである』事は一つの重要な要素であると思いますが、私の考える『良いロゴ』について少しお話ししたいと思います。

企業の『ロゴ』は幾つかの重要な要素を含んでいます。

  • 企業全体のイメージである
  • 企業のビジョンやゴール、メッセージを包括している
  • 企業の指針を示すものである
  • 企業の質、品位、信頼、信用を牽引するものである
  • 以上の意味合いを持ちながらイメージと共に認知を獲得していくものである

こうしてみるとロゴが持つ役割はとても重要である事がわかります。

ロゴとは何度も何度も目にするものです。何度も何度も人の目に触れさせる事に意味があります。何千回、何万回、何億万回と目にするものであるロゴにとって何が重要になるでしょうか。

私はこの3つが重要だと思っています。

この3つの要素を持たせる為にロゴは線1本、隙間1ミリ、形や間隔などあらゆる角度から『めちゃくちゃ気持ちいい』ポイントに落とし込むのが大切だと考えます。見ていて気持ちいい。使いやすくて気持ちい。

そこで選んだデザインからあらゆるバランスのそんな『気持ちいいところ』を探っていきます。

検証に次ぐ検証とブラッシュアップ

前回決まったロゴのいろんなバランスを探っていきました。

シンボルのバランス、ロゴタイプのウェイトや形を検証していきます。

要所要所で仲村さんにも見ていただきながら『めっちゃ気持ちいい』所を探っていきます。

色んなバランスを見ていく中でこの形に決まりました。そしてここからがラストスパート。
ジュエリーで言えば最後の研磨に当たるでしょうか。黄金比や白銀比、そして最終的には”目”を使って細かいバランスや線を整えて完成です。

最後に

いかがでしたでしょうか?『ロゴにそんなに時間と手間をかけなくても』そう思う方も勿論いらっしゃると思います。ですが、身の回りにある『とりあえずあれば良い』と思って購入した物を思い返して見てください。そのモノに対する思い入れや取り扱いには、『丁寧なプロセスを踏んで購入した物』や『吟味して選んだ物』と大きな違いが生まれていると思うのです。

会社、事業、サービス、プロダクト。『名前を付けたい』と思ったモノには愛着があると私は思っています。作るに至ったプロセスには『伝えたい』『届けたい』想いがあるはずです。それらが最も輝きながら最大限の威力を発揮できる様、大切にロゴを制作させていただいております。もしもこの想いに共感してくださった方がいるならば是非私たちにロゴ制作をご依頼いただけますと幸せです。

それでは今回ご依頼いただきました株式会社HRハーモニー様のロゴ制作を通じましてのOmoitsukiのロゴ制作の裏側の記事はこちらで終わりとさせていただきます。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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追記(株式会社HRハーモニーの中村様からご感想をいただきました)

株式会社HRハーモニーのなかむら様から大変嬉しい感想をいただきましたので、是非みなさまにシェアさせてください。それでは以下、いただいたままの文章を転載させていただきます。

今回、ロゴデータに関しては、正直真剣に考えていない中で、「会社の顔でありあった方が良い」とのアドバイスを受けて、依頼させていただきました。

当初は、シンボルマークとロゴの違いも理解しておらず、シンボルマーク=ロゴと思い込んでいて、提示された案を見て、「あれ?これってロゴなんですか?」と聞き返すぐらいにダメな客でした。(ラーメンを頼んでラーメンが来たのに、これじゃないという客ぐらい迷惑だったかなと)
 
ただ、それに対しても丁寧に違いを説明してくださり、私が考えていたロゴのイメージを汲んでくださり、アイデアがほとんど無い中でも、少しずつ思いを聞き素敵な提案をしてくださいました。
 
実は、2回目の提案でいただいた中で、すごく迷いながら「これかな〜」と思って選びました。納得やしっくりとは程遠かったのですね。HとHの間に大きな「i」が入っているタイプです。
ただ、次の3回目の提案をいただいた際には、自然と目が吸い込まれて今のHとHの間に前回より小さめの「i」が入っているタイプに決まりました。
すると、今までこだわりがなかったHR HARMONYの表記も抜け感が欲しいなど、自然と想いが出てきたんですね。
 
我々のビジョンは、「個性を活かし、『違い』を企業価値に繋げていく。」です。
個性診断ツール「HRパーソナルスタイル」は人々の個性を測定します。その個性(違い)に対して、どう向き合えば個性が持つ力を最大化できるかをお伝えし、組織改善の支援・伴走をしています。採用マッチング、離職防止、管理職の負荷軽減に130社以上の企業様にご活用いただいています。
 
最初はロゴはわかりやすく覚えてもらいやすいモノを簡単に作れれば良いと思っていました。そのため、これだけの想いが宿るとは思っていませんでした。
今では、このロゴに相応しい企業になりたいと思っています。
iにはお客様「人、企業」をイメージしており、そのお客様の中にいる人々の異なる力を調和して最大限の力を発揮できる組織作りが存在になるとの想いが込められています。
Omoitukiのメンバーの皆様、デザイナーの桑野さん、本当に素敵なロゴ作成を行っていただき、ありがとうございました。

株式会社HRハーモニー なかむら@離職を減らすひと

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